決まりごと星人(躾の反作用)


我がボロ家に隣接して神社がある。


犬塚が祭ってある古き良き神社だ。


その昔、犬が大蛇を退治してくれたお蔭で村が安泰したらしい。


犬も猫も大好きな動物愛護派の私には和める空間。


罪の意識もなければバチもあたらない。


玄関代わりに借用している。


ありがたく贅沢な話だ。


ホーホーと啼くホー助の住む欅の大木もある。


多分アオバズクというフクロウ??


鎮守の森に、声は聞こえど姿は見えない。


子守唄代わりに毎晩その声を聞きながら眠る。


ありがたく幸せな話だ。




毎月一日、村の爺さん達がお参りに来る。


奉納の酒を酌み交わして昼間から赤ら顔。


ほろ酔い気分で冗談の一つも出るのだろう。


宴のざわめきにドッと笑う声が混じったりする。


小奇麗な会所に、声はすれども姿は覗かない。


その日は広くない境内が軽トラックで満杯になる。


罪の意識もないのか大層バチもあたらないみたいだ。




ナノニ


神社に決まりごと星人が出没!!


正体は


六年生女子の生真面目三人組。


事あるごとに


「○○したらアカンのに」「○○したらアカンのに」「○○したらアカンのに」




言われる我が家の悪ガキ息子どもに「決まりごと星」から来た「星人」と命名されて生まれた。


「神社に自転車で入ったらアカンのに」光線炸裂。


「神社で遊んだらアカンのに」砲弾連射。


自由奔放遊びたい悪ガキ軍団はタジタジ。


しかも


夏休みに入って


「学校、草履で来たらアカンのに」必殺荒技攻撃追加。


とうとう


決まりごと星人は肥大化した。




さすがの自由奔放遊び代悪ガキ軍団も暑い日差しにヘトヘト。


鎮守の森から撤退させられて熱中症ぎみ。


ダウン寸前。




彼らに強力な救世主Eiji-chan登場


「なんで神社に自転車で入ったらアカンの??」




「ニャゴー・コーン・???」


「大人は酒飲むのに軽トラで入ってるやん」




「ニャニャ??・コン??・???」


「なんで神社で遊んだらアカンの??」




「ニャゴー・コーン・???」


「君達のお父さんは神社で三角ベースしてたらしいよ」




「ニャニャ??・コン??・???」


かくして彼女達はビクビクしながら自転車で神社を横切ってみた。


すると




「ニャゴニャゴニャゴ・コンコンコーン・******」


自由奔放悪ガキ軍団のように嬉しそうに笑いあったのだった。




Eiji-chanが言う。


「躾られて良いことすることに、たいそうな価値は無い」


躾られてする良いことナンテ当たり前みたいなもの。


躾にはそういう作用しかない。


だから


「出来たところでたいそう誰も褒めてもくれない」


できて当たり前・できなかったら怒られる。


すると


「できない子・しない子をおとしめることでしか価値を見いだせない」


躾の反作用は怖いのだ。



他人をおとしめるような奴に幸せな明日は無いんだぞ!!


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