詐欺師の定義



「私は詐欺師です」
などという詐欺師は絶対にいない。
 まして「実は私、詐欺師なんですよ」
などと親切に教えてくれる詐欺師など死んでもお目にかかれない。
 金は天下の回り物、

銀行の損失補てんに国民の税金が投入されるやりくりと同様、

詐欺師が濡れ手に粟の金を手に入れた分、反比例して誰かの金が目減りする。
 労働少なくしてボロクチ儲かる分、反比例して労働者の労が搾取される。
詐欺師反比例の現象たぜ。

 一方、詐欺師比例の現象というのもあるぞ。
詐欺師の害は放置しとくとそれに比例して被害が大きくなる。
 詐欺師の手口として最大限利用するものに肩書きというのがあるんだけど、

その地位とその権力が高い分、比例して害が拡大する。
 詐欺師比例の現象だ。

 詐欺師は化けの皮が剥がれる、もしくは剥がされるとトットと逃げ出す。 
 既に詐欺師として通用しないんだから当然の結果と言える。
 ところが例外が存在する。
 詐欺師の肩書き、つまり地位や名誉が詐欺師の正体を暴いた人間、

あるいは暴かれた相手よりも大である場合、例えばそれが貴方だったりしたら、
その時は気を付けないと貴方が排除されたり陥れられたりする。 

 野生動物の世界はまさに弱肉強食で力の強いヤツが強い。
 野生動物に情けという感覚は無い。
 なんだか冷たーくシビアみたいだけど、野生動物には悪意という感覚も無い。
 悪意というのは人間特有のものだ。
 人間様も弱肉強食みたいだけど、野生動物のそれとは違う。

 悪意のせいで人間様の弱肉強食の強は力の強さよりもむしろ、悪い奴、悪が強い。
 人間界は善人が悪に食われる摩訶不思議な独自社会を形成している。
「善人=良い人」
そして
「良い人間は悪に食われる」
 人間界弱肉強食原理だ。
 真実とか正義なんか無関係だ。
 あたり前といえば当たり前だろ ?!
 良い人は優しい。

 良い人は情け深い。
 良い人は人を傷つけようとはしない。
 良い人は人を食い物にしたりはしない。

けど悪は情け容赦なく人を傷つけ、他人を食い物にする。
 おのずと強だ。
 良い人が正々堂々などとほざいてる間にウラワザ、反則技、汚い手、

やりたい放題のありとあらゆる手段を講じるんだぞ、

強いに決まってんだろ。

 悪は<優・善・良・情>に関係なく、自己の利益を追求するから強になれる。
 まさに弱肉強食倫理の成立、冷たーくシビアな冷酷な現実社会が存在する所以だ。
 けど善意というのも人間特有のものなんだよな。 
 人間は優しいのが好きだし、善いことや良い人に憧れる。
 情け深いほうが格好いい。
 厄介だよな。
 でもそのほうが断然好きだぜ。

「いい人になりたい。でも詐欺師になんて騙されたくない」
というのは誰もか思うところだ。
 なら詐欺師の法則を活用して詐欺師に騙されないようにしよう。

そこで詐欺師の法則のその前に詐欺師とは何かを定義しておく必要がある。。
 詐欺師の鉄則&詐欺師と詐欺行為の違いを思い返して欲しい。
 まず詐欺師の鉄則はすべては金のためであるということ。
 詐欺行為には終わりがあるが、詐欺師には「THE END」の文字が無い、エンドレスだということ。
 では詐欺師とは何か?
 もう気がついてくれたかな?!

そう、詐欺師とは人格であり、人種なんだ。